相続等における金融機関との関わり方

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(先週のおじさんアメフトの試合より。43番が私です。)

 相続手続き代行業務や遺言執行業務等を通じて、いろんな金融機関と関わります。ゆうちょ銀行、メガバンク、地方銀行、信用金庫、信用組合、農協と何十種類かの金融機関で各種手続きをさせていただきました。

 こちらがきちんと民法等に従い手続きすれば、きちんと対応をしてくださる金融機関もあれば、独自ルールのみで判断しているのではないかと思わせれる金融機関もあります。行政書士としての私の立場はそんな相手であってもそことケンカすることではありませんし、そんな対応を正すべく判例をつくるべく訴えを起こしたりするものでも当然ありません。各金融機関が求めるものを適切に揃え、書類を作成することです。

 なので、例えば、遺言作成時にそんな金融機関の口座をお客さんがお持ちの場合は、「あなたのこの遺言内容では、将来相続人があそこの金融機関で相当苦労することになるから、さしつかえなければ他の銀行に口座を移したらどうでしょうか?」というアドバイスをすることにもなります。

現在、銀行関係の相続手続きにおいては「特定の相続人から法定相続分の払い出しを求められた場合の金融機関の払い出し義務」についての最高裁の判例が待たれています。平成21年に最高裁の判決が出るまでは、被相続人の預金の履歴照会(異同明細)を特定の相続人単独で調査することすらできませんでした。この平成21年の判決が出てから、相続代行業務はずいぶん楽になりました。今後、仮に法定相続分の払い出しが可能になったときも、金融機関での相続手続代行業務はずいぶん変化することになるだろうと思います。