(もうすぐ4歳になる息子が夢中になってる「仮面ライダードライブ」のオモチャ)
日経新聞の記事に「白紙となった秘密遺言 小さなミスでただの手紙に」というコラムがありました。分割方法の指定がされていなかったことで、遺言が実質的に意味をなさなかったというお話でした。自筆証書遺言ではよくある話だとは思いますが、ここで気になったのは、遺言者はどうして秘密証書遺言という方式を選択したのかなという点です。
どうやら手書きの遺言を秘密証書遺言にしたようなのですが、手書きの遺言を秘密証書遺言にするには、公証役場に出向いて1万1千円なりの公証役場の費用を支払い、証人2人立会いも必要です。そこまでしてわざわざ秘密証書遺言にするのであれば、あと数万円程度の手数料を払って、公証人と相談の上、公正証書遺言にしておかなかったのだろうなと思います。記事を読むと東京都内で900㎡の土地を所有とありますので、数億円の資産に対しての公証役場の手数料を気にしたのかもしれません。
当事務所ではこれまで150件以上の公正証書遺言作成のお手伝い(相談、資料収集、公証役場との打合せ、当日の証人等)をしてきましたが、秘密証書遺言の作成のお手伝いはほとんどありません。何回かある経験もすべて、公正証書遺言レベルのものを作って印刷したものを秘密証書遺言化したというものでした。当事務所が関わるケースでは、依頼者が強く希望されない限り、これからも秘密証書遺言を取り扱うことは少ないだろうと思います。
(日経新聞 白紙となった秘密遺言 小さなミスでただの手紙に)