自筆証書遺言の執行者に選任、執行終了まで

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(先日、相続財産調査で銀行巡りをした際に立ち寄った住吉大社)

公正証書遺言作成時に執行者に指定され、遺言者死亡後にそのまま遺言執行をするというのは、これまでに何度となく経験してきました。しかし、自筆証書書遺言の執行者を家裁から選任されるというケースはこれまでに1回しかありませんでした。執行者の指定が無い遺言で、執行者が必要な内容でしたので、法定相続人の方から執行者就任をお願いされ、家裁に執行者選任を申し立てたところ、無事、執行者となりました。(相続人以外の人に相続財産を遺贈するときには、原則執行者が必要となります)そこから2か月ほど経過して遺言執行もすべて終了しました(法定相続人の方々の同意を得て、このエントリーを書いています。)

私が主催する相談会やセミナー等で、「自筆証書遺言は相続発生時に使えない。」なんて話をよくします。例えば、相続人が配偶者(女性)と子供2人の計3人のケースで、「妻にすべての財産を相続させる。」なんて内容の自筆証書遺言があったとします。家裁での検認を経て、配偶者がこの遺言を持参して金融機関に相続手続きにいったとします。そうしますと、金融機関では

「奥さん、すみません。この遺言は有効ですし、検認も済ませています。でも、自筆証書遺言というのはいくらでも書き直しができるので、後日、子供さん達が自分達に多く相続させる旨の新しい日付けの遺言書を持参されたら困ります。ですので、この相続手続き用紙に相続人全員の署名押印と印鑑証明書を・・」

なんてことを言われたりします。なので、遺言を作成するときには、公正証書での作成を強く勧めますし、相続させる遺言(法定相続人が受遺者となる遺言)であっても、執行者を指定することもお勧めしています。

今回の執行者としての仕事は、金融機関、証券会社、不動産というものでした。不動産については、有効な内容の遺言であれば、相続手続きは何も問題ありません。証券会社も特には問題はありません。銀行関係も、遺言で、銀行名、支店名、口座番号まできちんと指定されていたこと等もあってか、スムーズに最後まで終了しました。

金谷行政書士事務所では、主に遺言作成(自筆証書遺言、公正証書遺言等)に関する業務と相続に関する業務を承っております。その他、後見(任意後見(契約書作成、任意後見受任、見守り契約、一般委任契約)に関する業務にも力を入れております。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。地下鉄谷町線千林大宮駅から徒歩1分、宝くじ屋さんのビルの2階です。

また、遺言や相続に関するセミナー講師等もしております。過去に10数回経験があります。(大阪市生涯学習センター、寡婦会、町内会、老人会、葬儀会社等)その他行政書士向け実務セミナー講師もしております。詳細はお問い合わせください。

金谷行政書士事務所 行政書士  金谷澄夫
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